2021年06月25日

2021年7月

法 悦 7月号 850号
 

 米を育てるなら

 一年先を見よ

 木を育てるなら

 数十年先を見よ

 人を育てるなら

 百年先を見よ

  漢学者 広瀬淡窓

青色青光  私たちは猿ではない!
 古代中国、宋の国に狙(そ)公と呼ばれる猿使いがおりました。
多くの猿を大切に養い、意思の疎通すら出来ていましたが、貧乏になって
しまった為、猿たちの餌のドングリを減らそうとしました。
「朝に三個、夕方に四個で足りるか」と猿たちに尋ねたところ、みな激怒
しました。
そこで「ならば朝に四個、夕方に三個で良いか?」と尋ねると、どの猿も
大喜びしました。
 目の前の利得のみにに囚われて、物事の本質を見ない愚を戒める寓話ですが、
何か私たちの姿に重なって見えないでしょうか。
 この世界中がコロナ禍に苦しみ、開催すれば、感染爆発につながるのでは
ないか危惧される中、オリンピック、パラリンピックが強行されようとして
います。
 予選すらまともに行えない国々をよそに、日本選手のメダルラッシュが期待
されているようですが、そういった祝祭的な狂騒の内、五輪憲章の心すら
置き去りにされる、というようなことのないように願うばかりです。

住職日々随想  葬儀不要論?
 ここ数年、葬儀法#事等の有り様が大きく様変わりしてまいりました。
そのような中、いわゆる葬儀不要論や、仏事儀式の無意味論が語られるように
なってきました。
 核家族化が究極まで進み、1人だけの「家族」が全世帯の四割近くを占める
ようになってしまった現代社会、いきおい、葬儀や仏事法事などがその存在
意義を問われることになったのも、至極当然のことかもしれません。
 その昔、いわゆる村落共同体の中で排除されることを村八分などと言って
おりました。
日頃の付き合いは一切せず共同作業も参加させないという非常に厳しい仕打ち
ではありますが、その中にも、八分の付き合いはしないが、二分の付き合い
だけはすると言う不文律がありました。
 二分の付き合いとは何かと言うと、火事と葬儀の時だけは駆けつけて協力
するよ、と言うことで、まさにこれが共同体を支える、最後のセーフティーネット
であったわけです。
 近年上記のような葬儀不要論などが表明されるようになってきた事は、まさに
共同体が完全崩壊に至る道を歩み始めた証左、とは言えないでしょうか?
 私事ですが、つい先日大学時代から親しくしていた友人が亡くなり、葬儀が
行われました。
その折、強く再認識させられた事は、葬儀は亡くなった方のためという事も、
もちろん有りますが、それよりもむしろ、亡くした者のためにこそあると強く
感じたことでした。
 葬儀を営むことで、大きな喪失感を一人だけで抱え込まず、悼む気持ちを
共にする者がいる事で、悲しむべき事実を事実として受け止めていく勇気と、
一つの区切りが与えられ、悲しみに囚われ続けることを、いささかでも避ける
事が出来ると期待できるのです。
 現代人の祖先と言われる原人たちの遺構や遺跡を発掘してみると、そこに
人骨の周りにおびただしい花などが手向けられたとおぼしき痕跡が有り、葬儀の
原型が見られるのです。
 いわば、今も変わらぬ人間としての証しが、弔う心には有るように思われて
ならないのです。

坊守便りーおみがき・大掃除ー
 安泉寺同朋会は発足以来、集って聞法をされる事のみならず、聞法道場であります
本堂の清掃奉仕にも、積極的に取り組んで来てくださいました。
 全国の寺院の友人から届くフェイスブックの写真にも、植木の伐採や草抜きに
ご門徒さんが一斉にご奉仕されている姿を見せて頂きます。まさに、住職、坊守と
同朋会、ご門徒の方々が二人三脚で維持に取り組む境内の管理だと感じさせて頂く
ことです。
 緊急事態宣言もようやく解除となり、先日、爽やかな風が本堂を吹き抜ける中、
お時間の取れる方々とおみがき大掃除をさせて頂きました。
 この日は午前中にピラティス教室、午後早々に民謡踊りの会がありその後
、清掃おみがきとなりました。金具磨きはだいぶ間があいていましたので今回は、
特殊な薬液で磨く手法を試してみました。
 清掃で清らかとなった本堂では、お荘厳の飾り金具もひと際ひかり輝く事と
なりました。
 お越しくださった皆様方とは、コロナ禍のためしばらくお会いしていません
でしたが、再会の喜びを交わし、久しぶりに賑やかな本堂となりました。
 あと数ヶ月で多くの方々がワクチンを打ち終えられる事と存じます。ご一緒に
聞法をし大切な行事も共に勤められます様、念じております。

七月の行事
 10日(土)午後2時〜祥月講・同朋の会
 15日(木)午前10時半〜ピラティス
 29日(木)午前10時半〜ピラティス
       午後2時〜仏教民謡踊りの会
八月の行事
 8 日(日)午後1時おみがき・清掃ご奉仕
 5 日(木)午前10時半〜ピラティス
 盂蘭盆会法要
 14日(土)午後1 時・3 時・7時半
 15日(日)午前10時・1 時(計5座)
 26日(木)午後2時〜仏教民謡踊りの会
posted by ansenji at 22:32| Comment(0) | 法悦