お寺の掲示板に
「死ぬる者に覚悟はいらぬ
覚悟なきものをこそ
待ちてあるのが弥陀の浄土なり」
と書きました。これは歎異抄第九章の
著者唯円と親鸞聖人との問答を想い
書かせて頂いたものです。
博多の禅寺、聖福寺の仙崖和尚は臨終の
間際にお弟子の方々から「遺偈を賜わりと
うございます」と請われ「死にとうもない
、死にとうもない」と言われました。それ
を聞いたお弟子の方々は、あまりの言葉に
唖然とし「今一言、今一言」と再びお言葉
を求めました。それに対して「ほんまに、
ほんまに」と言い残し.臨終なさいました。
かの有名な一休さんも、やはり「死にとう
ない」と臨終の間際に言い残されたそうです。
禅宗の高僧がそのような言葉を残して亡く
なったと言う事を、おかしく思われる方も
多いかと思います。しかし、浄土真宗のみ教え
に立てば、それこそむしろ凡夫としての姿を
如実に表しておられる、まことに尊い事と
思われるのです。
大正時代、尾張中村の妙好人、和兵衛さん
は近在に聞こえた念仏者でしたが、臨終の床
である青年から「これから往かれる先は明るい
ですか暗いですか?」と問われ「病状を聞いて
くださる方は多勢いらっしゃるが、先が明るいか
暗いかと聞いてくれたのはアンタが初めてじゃ。
よくぞ聞いてくださった。先が明るいっちゃあ
明るいし、暗いっちゃあ暗いし、ただただ病が
苦しだけやわいな。けど、凡夫の側で明るい暗い
言うたら、無になってしまわれる方がおられる
でなぁ。」と、念仏を称えながら、喜び喜び亡く
なられたという事です。
凡夫のはからいの尽き果てた、弥陀たのむ、
絶対他力のおまかせの尊い姿がそこには表れて
いるのです。
六月の行事
二十一日 (土)午後四時〜
祥月講・同朋の会聞法会
ご講師 門井 斉師
二十四日(火)午後二時〜
門徒女性聞法のつどい
*当初十日の予定でしたが、教区の議会が有り変更させて頂きます。
二十六日(木)午後二時〜
仏教民謡踊りの会
七月の行事
八日(火) 午後二時〜
門徒女性聞法のつどい
十二日(土)
祥月講・同朋の会聞法会
ご講師 島 洸陽師
二十四日(木)午後二時〜
仏教民踊踊りの会
*全席椅子席、冷暖房も完備しております。
お誘い合わせの上、ぜひお越し下さい。
訃報
長年、当寺仏教コーラスの会のご指導を
いただきました小林弘正先生が、五月十日に
ご命終なさいました。直前まで、茨木別院の
音楽法要のリハーサルを見届け、亡くなられた
ということです。謹んでお悔やみ申し上げます。
南無阿弥陀仏
2014年05月29日
6月 住職日々随想
posted by ansenji at 00:49| Comment(1)
| 住職日々随想
お勤め御苦労さまでございます。
お元気そうで安泉寺、仮の世界でご縁ございましたら、ともに遊行に。凡夫のたしなみで日々随筆、神仏修業中でございます。ご多忙でしょうが、一度メールくださいませ。当方、仮の正体はホームページにあります。しばし遊興くださいませ。